2019年1月21日にBluetooth ver5.1が公開されました。大きな追加として、AoA(Angle of Arrival), AoD(Angle of Departure)を使って、相手と自分の位置関係を取得する機能があります。基本的には、フェーズドアレーアンテナで電波の位相差から到来角度を取得する技術で、軍事用レーダーで使われているものと同じ原理です。また、似たような技術として、Wi-Fi(IEEE802.11n以降)のMIMO技術があり、複数アンテナで受信した異なる位相の電波信号を合成する技術で、かなり前から使われています。このDirection Finding機能は、Bluetoothの仕様書では、位相差検出をしやすくするために無変調波(all 1s)を送るような拡張がされています。どれくらいの精度が出るかは、半導体ベンダーや製品メーカーの実装しだいというところです。
(2021年10月追記) 弊社でも、2021年10月よりBluetoothのDirection Finding機能を搭載したサービスを提供中です(BLE位置情報プラットフォーム)。