Bluetooth 5.2

2020年1月6日に、Bluetooth SIGが、ver 5.2の仕様を発表しました。主な追加機能は下記のものです。

  • Enhanced Attribut Protocol(EATT):複数の並列アクセスを可能にしました(以前のATTは1アクセスごとにしかできなかったため)。また、これに関連してL2CAPでのCreditを使ったフローコントロールも拡張されています。
  • LE Power Control:動的な送信パワー制御を可能にした。これにより、必要最低限のパワーで通信することができるようになりました。
  • LE Isochronous Channels: リアルタイム伝送用のチャネルを追加した。これは、リアルタイムのデータ転送をするチャネルの追加で、今後発表されるLE Audioのベースとなるものです。

これまでオーディオ伝送のアプリケーションを開発するには、Classic BT(ver2.1+EDR)を利用しないとできませんでした。
しかし、LE Isochronous Channelsは、Bluetooth Low EnergyでAudioを伝送することができるもので、これまでのBluetooth Low Energyを違うものに変えます。
これは、同時に複数のデバイスにオーディオを転送できたり、ブロードキャストが可能になったりと、これまでにない新たなアプリケーションが生まれることが予想されます(両方ともClassic BTにはできませんでした)。
なお、オーディオコーデックの処理は重いため、現状のBluetooth Low Energyのプロセッサでは処理できないので、外付けのCODEC ICが必要になると思われます。いずれにしろ、フィルター、エコーキャンセラー、ノイズリダクションなど複数のリアルタイム処理が必要なため、DSPのようなものが必要になるので、外付けのICが必要になります。

詳しい仕様は、Bluetooth技術コラム参照ください。