Bluetooth v5.4が公開されました

Bluetooth ver 5.4が2023年1月31日に公開されました。今回の変更は、主に、電子棚札Electric Shelf Label(ESL)に対応させることが目的です。

以下に追加された点を記載します。

  • Periodic Advertising with Responses (PAwR): PAwRはアドバータイズを双方向通信に拡張する仕様です。ネットワークトポロジーは、アドバータイズですので1対多となり、かつ、受信側が応答をできるというものです。応答は、指定されたスロットで応答するものとなるため、混信はしません。なお、リアルタイム性は保証していません。ESLに対する仕様となってます。
  • Encrypted Advertising Data: アドバータイズを暗号化する仕様です。これも、ESLの値段設定を行う際に、悪意を持った第3者に上書きされないためのものです。
  • LE GATT Security Levels Characteristic(SLC): GATT characteristicアクセスにSecurityがかかっているかを調べる仕様です。GAPのcharacteristicにUUID:0x2BF5のLE GATT Security Levelsというものが追加になり、これを暗号化なしで読むことで、Security ModeとLevelがわかるようになります。これまでは、characteristicにセキュリティがかかっているかはクライアント側はわかりませんでしたので、まず、アクセスし、insufficient encryptionなどが返った場合は、ペアリングをした後に、再度、アクセスする必要がありました。しかし、このSLCを事前に読むことで、先にペアリングしてからcharacteristicにアクセスをするというスムースな処理ができます。
  • Advertising Coding Selection: HCIレベルで、Coded PHYを使ったアドバータイズに関して、S=2, S=8の指定ができる仕様です(これまでは指定できなかった)。

弊社でも、最新のBluetooth規格に対応した開発をしておりますので、お気軽にお問い合わせください。