スキャンについて(★)
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ネットワークに接続したい機器は、近くにあるネットワーク情報を取得して、その情報に基いて接続します。
ネットワークの情報を取得するスキャンには、下記の2つの方法があります。
- アクティブスキャン:Probe Requestフレームを出して、ネットワーク情報を取得する
- パッシブスキャン:Beaconフレームを監視して、ネットワーク情報を取得する
無線LANにおいて、スキャンとProbeは同じ意味で利用されます。どちらを使ってもいいですが、一般的にはスキャンを使います。
基本的に、アクティブスキャンであっても、パッシブスキャンであっても、取れる情報は同じです。ただし、パッシブスキャンの場合は、ビーコンが出るまで、最長100msとかビーコンインターバルまで待たなければならないので、時間がかかります。しかも、そのビーコンがノイズで壊れることもよくあるため、ネットワークが見つからないケースも出てきます。
ですので、通常は、アクティブスキャンを実施します。
なお、すでに接続したことがあるネットワークである場合は、ネットワークの情報を知っていますので、このスキャンをしないで、直接、Associationフレームを出して、接続に行けばよいです。
Probe Requestフレーム
Probe Requestフレームに含まれる主なパラメータは下記のものです。
それぞれのパラメータを設定すれば、それに対応するネットワークがProbe Responseフレームを返してきます。
- SSID
- Capability
- Supported Rate
SSIDを長さ0で指定すると、ワイルドカードSSIDといって、ネットワークを管理しているすべての機器はProbe Responseで応答してきます。
Probe Responseフレーム
Probe Responseフレームには主に下記のパラメータが含まれます。
- SSID:ネットワーク名
- Beacon Interval:ビーコン間隔(100msとかなら100)
- Supported Rate:サポートしている物理レイヤのデータレート
- ネットワークの暗号方式情報
- その他、ネットワークの情報
なお、ビーコンの項目で説明した、端末向けのパケットが用意できているかどうかを示すTIM(Traffic Indication Map)は、ビーコンだけに含まれるものです。